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フロックコートのお話し
LOUNGE ACTの服造りの話とは少し逸れてしまいますが
テーラーでは自分の作りたいものを先生にじっくり教わりながら
授業が進んでいきます。

今はパンツを作っているのですが、いつも脱線して様々な服造り
について教わります。
それが目から鱗の話ばかりでとても面白いのです。

The_Tailor_and_Cutter_and_London_Art_Jou_01.jpg
※ The Tailor and Cutter and London
   Art Journal より





上の図は昔のフロックコートのパターンです。
いまでは見る機会がありませんが、昔は昼夜共の正式な礼装でした。
時代とともに夜用は燕尾服に変わり、フロックコートは昼用となりましたが
それも次第にモーニングコートへと変わっていきました。

先日の授業の中でこのフロックコートの話になりました。
上の製図を見て頂くと前中心(ダブルのボタンになっている間)に切り替え線
があります。
この切り替えている部分を「たつ」と言うそうです。英語では「REVER」。

そしてここの作り方にとても感動したのですが、この「たつ」という部分の端は
実は「わ」になっていて前側と裏側が1枚でつながっています。
(通常コートやジャケットの端は、見返しと呼ばれる裏になる部分と縫い
合わせているため、端は布が4枚になります。)
「わ」にすると1枚を半分に折るので2枚になります。

001.jpg






授業で先生が40年前に造ったフロックコートを見せて頂きました。
本物のフロックコートを手にとって見ることはなかなかできないので
とても良い経験をさせてもらいました。

昔は生地が厚かったため燕尾服などもこの技法で作られていました。
いまではフロックコートのみこの「たつ」が残っているそうです。

 
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